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CENTER:&size(40){&color(blue){''灘岡研究室''};};&br;&size(24){'''情報理工学研究科情報環境学専攻'''};&br;&br;&size(24){&color(orange){''− 主な研究分野: 沿岸生態環境システム 保全 −''};};


*1.研究の基本スタンス [#x8d275d5]
|BGCOLOR(lightgreen):&size(15){''1)環境システムを定量的に把握・記述・予測するために,対象をできるだけ多面的かつ包括的な枠組みでとらえる.その際,特に,対象とする生態環境システムへのさまざまな人間影響の実態を定量的に明らかにすることにより,人間共存系としてのあり方を模索する.''&br;''2) 現地における実測・モニタリングを,そのための手法開発も含めて重視する.''&br;''3) その成果を反映させる形で,物理・化学・生態環境プロセスを定量的に記述・予測するための最先端の数値シミュレーションモデルの開発を目指す.''&br;''4) 海洋物理・化学・生物学,保全生態学,統合沿岸管理,海岸・海洋工学,環境シミュレーション・モニタリング,リモートセンシング,遺伝子解析など,さまざまなアプローチを統合する.''&br;''5) 分野横断・統合型の環境研究を推進するため,国内外の研究機関・グループとのcollaborationを積極的に押し進める.''};|

*2.主要な研究テーマと概要 [#x8d275d5]

|BGCOLOR(yellow):~&size(17){統合沿岸生態系(サンゴ礁−藻場−干潟−マングローブ)に関する研究};|

 沿岸生態系(藻場,干潟,サンゴ礁,マングローブなど)の環境は,直接・間接的な様々な人間活動の影響により危機的状況にまで悪化してきていることから,その保全・再生に向けて,これらの生態系が置かれている物理・生態環境の実態を明らかにするとともに,関連する数値シミュレータの開発等を行っている.具体的には,サンゴやサンゴを捕食するオニヒトデ幼生の広域分散・輸送過程に関して,海水流動に関する現地観測や数値解析,室内実験,遺伝子解析等の統合的アプローチにより幼生供給源−供給先の特定を行い,重点保全海域策定への科学的根拠を示してきている.また,サンゴ礁内外の海水流動・濁質・温熱環境とサンゴ群体空間分布特性の関係やサンゴ幼生の定着過程との関係等の研究を進めている.さらに,サンゴ礁−藻場−干潟−マングローブ等からなる統合沿岸生態系の物理・化学・生態環境の特性と相互連成構造の解明を行っている. 

|#ref(図1.jpg,,23%)|#ref(図2.jpg,,75%)|
|#ref(図3.jpg,,24%)|&size(12){左上図:GPS搭載型小型漂流ブイ調査によって明らかになった慶良間列島から沖縄本島西岸に向けての表層粒子輸送経路&br;&br;上図:新たに開発した黒潮影響を取り込んだ多重ネスティング沿岸海水流動モデルによって再現された沖縄本島西方海域での海水流動と慶良間列島からの表層粒子輸送パターン.カラーは水深分布.これらの成果によって,現在サンゴがほぼ壊滅状態になっている沖縄本島西岸域に対して,比較的サンゴが残存している慶良間列島が,サンゴ幼生の供給源の役割を果たしていることが実証された.&br;&br;左図:現在,琉球列島や九州・四国沿岸で猛威をふるっているサンゴ食害生物のオニヒトデについての集団遺伝学的な解析を行うため,オニヒトデの遺伝子構造を解明している.};|
&br;
|BGCOLOR(yellow):~&size(17){「陸−沿岸−海洋−大気」結合型広域環境システムに関する研究 };|

 沿岸環境は,周辺の陸域,外洋域,大気といった系と密接に結びつく形で成立している.我々は,沿岸環境を「陸−沿岸−海洋−大気」結合型広域環境システムのフレームの中で捉え,具体的に,沖縄の赤土流出問題に代表される,周辺流域からの表層土壌流出に関する観測・数理モデルの開発や,外洋水の沿岸への波及過程に関する観測・数値解析等々を通じて,各系間のつながりを定量的に評価する方法論を提示している. 

|#ref(図4.jpg,,50%)|#ref(図5.jpg,,50%)|
|#ref(図6.jpg,,35%)|&size(12){左上図: サンゴ礁生態系への主要環境ストレスの一つである表層土壌(赤土)の周辺流域からの流出量評価のための分布型物理モデルの開発&br;&br;上図: 同モデルによってシミュレートした石垣島・轟川流域での赤土流出の時系列(濃度値)と現地データとの比較&br;&br;左図: 先述の多重ネスティングモデルによってシミュレートした石垣島・西表島周辺の海水流動と表層水温分布.図の高水温部分(暖色系部分)が黒潮系水塊.外洋影響が沿岸ごく近傍まで及んでいることがわかる.これにより,出水時に河川から流出した赤土が,石垣島と西表島の間にある広大なサンゴ礁域,石西礁湖にまで流入する可能性があることが明らかになっている.};|
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|BGCOLOR(yellow):~&size(17){衛星リモートセンシングによる沿岸環境モニタリング技法の開発と応用  };|

 沿岸環境の衛星リモセン・モニタリング技法として,光学理論に基づいた汎用性の高い解析アルゴリズムを開発し,これまで難しかったサンゴ礁,マングローブ,藻場等の高精度モニタリング及び水深マッピングを可能にしている.さらに,沿岸域への環境負荷評価に関わる周辺陸域の土地利用や植生状態の変化のモニタリング・解析を行っている. 

|#ref(図7.jpg,,23%)|#ref(図8.jpg,,22%)|
|CENTER:&size(12){新たな光学モデルの構成概念図};|CENTER:&size(10){高解像度人工衛星画像に基づくマングローブ−藻場−サンゴ礁域の海底被覆状態・水深分布の推定&br;左:Ikonos衛星画像,中:海底被覆分類の推定結果,右:水深分布の推定結果};|
&br;
|BGCOLOR(yellow):~&size(17){沿岸物理・化学過程や沿岸生態系に関する数理モデル開発と数値シミュレーション};|

 水の波に関する一般波動モデル体系の構築や,さまざまな沿岸海水流動数値モデルの開発を行っている.また,それらをベースに,沿岸域での物質・熱輸送モデルや炭酸系動態・物質循環モデル,複合環境ストレス下での生態系応答モデル等の開発を行っている.  
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|BGCOLOR(yellow):~&size(17){複合環境ストレス下の「人間−サンゴ礁生態系」共存系に関する統合沿岸管理研究};|

 様々な人為活動に基づくローカル環境ストレスと温暖化等の地球規模環境ストレスの複合作用下にあるサンゴ礁生態系の持続可能性について,生態系−人間共存系の観点から探るため,負荷の発生源ならびにその制御主体としての2面性を持つ地域社会に関する社会・経済的調査を含めた研究を行っている.

*3.主要調査研究対象域 [#x8d275d5]
国内: 東京湾,沖縄(本島,石垣島,石西礁湖,宮古島など)/海外: フィリピン,インドネシア,ベトナムなど