民間等との共同研究(株式会社エヌ・ティ・ティ・データ)

H11年度、3、000千円(代表 灘岡)

「多重スペクトルデータによる水質モニタリング技術に関する研究」

概要:
本研究は、沿岸域における水質モニタリングに関する新たな技術体系を構築すべく、これまでの何らかのトォルースデータとの回帰関係に基づく経験的な手法とは異なった、光学理論に基づく理論的なモデル開発を行い、その基本性能を検討することを目的としている。今年度は、昨年度に引き続いて、海底面からの反射の効果を画像解析において合理的に取り込むための理論検討を行い、海底反射の存在を前提とした新たなモデル開発を行った。そして、その基本性能の検証を、東京湾奥部の三番瀬を含む海域での航空機リモセンデータに対して行った。さらに、リモセン画像解析を対象にした上記の理論モデルを、現地連続計測用センサーに応用するための検討を行い、対象水域にさまざまな物質が共存する場合でも、それぞれを成分分離する形で濃度計測ができる多成分濃度計の試作機の製作に結びつけることができた。この多成分濃度計は、多重スペクトルデータを連続記録できるアクティブタイプセンサーで、これにより、従来にない成分分離型現地連続計測への道が開けた。