基盤研究(B)(2)(一般) †
「新たな一般波動理論体系の確立に基づく沿岸水理解析の新展開」
H8-9年度,計6,500千円 (代表者:灘岡)
概要:
沿岸域における海水流動計算法を高度化するべく,研究代表者らが基本アルゴリズムを開発してきているDual-σ座標系を,POM (Princeton Ocean Model))のスキームに導入するとともに,地域気象モデルの一つのRAMSを用いた海上風計算ルーチンとカプリングさせることにより,沿岸海水流動計算法の高度化を図った.一方,サンゴ礁や,藻場,干潟といった極浅海域での海水流動計算を合理的に行うための手法として,研究代表者らが以前に開発したSDS-2DHモデルを準三次元化したSDS-Q3Dモデルを新たに開発するとともに,さらにそれに基づいて,浅水域での非平衡物質輸送モデルを開発し,それらの基本性能の検討を行った.また,開放性の高い海域での海水流動計算を行う際に重要な問題となる開境界処理を合理的に行うための新たな方法として,対象とする計算領域に,広域計算の結果を従来のように境界のみを通じてでなく,領域全体で合理的に反映させるための新たなネスティング方法を考案した.